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みずほ行員「 巨額詐欺」事件ーー初公判で語られた「エリート行員の転落人生」
2015年05月27日 17時23分

みずほ銀行本店の応接室を舞台に繰り広げられた巨額詐欺事件の初公判が5月27日、東京地裁(安藤範樹裁判官)で開かれた。現役行員の立場と同行のブランド力を利用し、約1億500万円をだまし取ったとして、詐欺罪で起訴された元みずほ銀行審査役・及川幹雄被告人(52)は「(間違い)ございません」と起訴内容を認めた。

起訴状によると、及川被告人は2011年5月20日、当時のみずほ銀行本店2階応接室で、40歳代の男性医師に次のようなウソの投資話を持ちかけた。

出版社のオーナーが、会社経営に興味を失いました。私はM&Aを成功させました。1600億円でみずほ銀行が買収することになりましたが、そのうち400億円分の株については、名義が架空または故人のため、みずほ銀行の子会社であるキャピタル会社(投資会社)は買い取ることができません。

そのため株の名義を投資事業会社に移し、そこからキャピタル会社が買い取ることになりました。キャピタル会社は必ずプレミアムを付けて買い取ってくれます。

その投資事業会社に口座を持っているのは、私や税理士、弁護士だけです。私に投資してもらえば、投資家には月3パーセントの配当をお渡しできます。

こうした言葉で、単に配当金を受け取れるだけでなく、元金も戻ってくると医師に思い込ませて、同年5月25日六本木にあるクリニックの院長室で5000万円の現金を受け取った。その後、2012年6月30日までの間に、3回にわたって同様の話を持ちかけ、合計4回で計1億500万円を受け取った。

検察官によると、さらに追起訴も予定されているという。

みずほ銀行本店の応接室を舞台に繰り広げられた巨額詐欺事件の初公判が5月27日、東京地裁(安藤範樹裁判官)で開かれた。現役行員の立場と同行のブランド力を利用し、約1億500万円をだまし取ったとして、詐欺罪で起訴された元みずほ銀行審査役・及川幹雄被告人(52)は「(間違い)ございません」と起訴内容を認めた。

起訴状によると、及川被告人は2011年5月20日、当時のみずほ銀行本店2階応接室で、40歳代の男性医師に次のようなウソの投資話を持ちかけた。

出版社のオーナーが、会社経営に興味を失いました。私はM&Aを成功させました。1600億円でみずほ銀行が買収することになりましたが、そのうち400億円分の株については、名義が架空または故人のため、みずほ銀行の子会社であるキャピタル会社(投資会社)は買い取ることができません。

そのため株の名義を投資事業会社に移し、そこからキャピタル会社が買い取ることになりました。キャピタル会社は必ずプレミアムを付けて買い取ってくれます。

その投資事業会社に口座を持っているのは、私や税理士、弁護士だけです。私に投資してもらえば、投資家には月3パーセントの配当をお渡しできます。

こうした言葉で、単に配当金を受け取れるだけでなく、元金も戻ってくると医師に思い込ませて、同年5月25日六本木にあるクリニックの院長室で5000万円の現金を受け取った。その後、2012年6月30日までの間に、3回にわたって同様の話を持ちかけ、合計4回で計1億500万円を受け取った。

検察官によると、さらに追起訴も予定されているという。

●「背伸びする気持ち」で飲食・カードローンで借金

検察官の陳述によると、及川被告人は1987年4月に第一勧業銀行(現みずほ銀行)に入行。1994年に結婚し、妻に家計を預けて、月5万円程度の小遣いをもらっていた。

しかし、「成り上がりたい」「背伸びする気持ち」で同僚・部下と飲食を繰り返すうち、カードローンで借金をするようになった。カードローンの残高は、2002年12月の時点で約400万円にのぼった。そのほか約3000万円の住宅ローンも抱えた。また及川被告人は2004年7月、知人から1500万円を借り、最終的に複数の知人から合計で億を超える借金ができたという。

及川被告人は2005年10月に、架空の話で500万円をだまし取った。「いま振り返るとこれが転落の第一歩だった」と及川被告人は供述したという。

及川被告人は2012年7月に資金がショートして返済不能に。同年8月に会社に出勤しなくなり、同年9月に懲戒解雇された。住んでいたマンションも借金の形にとられ、妻とも離婚。現在は住所不定・無職だという。

次回公判は、8月3日に開かれる予定。

(弁護士ドットコムニュース)

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