この事例の依頼主
30代 男性
相談前の状況
Aさんは真面目な会社員で7歳下の妹がいました。妹は看護師で、同じく真面目な人でした。ところがいまはやりのホストに染まり、貢いだ挙句、サラ金に手を出してそれでも足りず、親が残したAさんと共有の土地建物の自分の持ち分を500万円で不動産業者B社に売却してしまいました。何も知らないAさんはB社から共有持分買取りを請求されて初めて大変なことになったと知りました。時価5,000万円くらいする都内の土地建物です。ここにAさん親子が住んでいます。半分ですから2,500万円で買い取れという請求です。
解決への流れ
途方に暮れたAさんから依頼を受けて、私は真っ先に処分禁止の仮処分をかけました。妹の窮状につけ込んで2,500万円のものを500万円で買い取った暴利行為という理由です。B社も仮処分で転売もできないため、500万円+ある程度の金額で買戻しに応じました。妹もさすがに改心した様子で、これまでAさんに迷惑をかけてきた分も含めて持分をそっくりAさんに渡してくれました。
新聞、テレビを賑わす「ホスト狂い」ですが、他にも相談が来ています。これを愚かと嗤う(わらう)のは簡単ですが、男女の間の情念の激しさを痛感します。